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フォーレ「レクイエム」 LA FOLLE JOURNEÉ au JAPON「熱狂の日」音楽祭2007  [演奏会]2007-05-04 [演奏会 アーカイブス]

 5月2日は、20時30分まで仕事をしていた。普通ならここから東京に出てコンサートなどあり得ない話だが、さすがにラ・フォル・ジュルネやってくれた!東京国際フォーラムAホールは期間中だけドストエフスキーと名を変えてクラシックの演奏会場に早替わり。終演予定時間が23時15分ということもあり、さすがに四連休前日とはいえ、集客は苦しかったようで、今年の目玉公演で毎日演奏されるフォーレの「レクイエム」だが、この公演だけ売り切れていなかった。実際に1階席は6割の入りという感じ、2階席の空席は限りなく。

 「レクイエム」に過剰な反応をする天使だが、フォーレは特に大好き。しかもコルボの指揮とあっては聞き逃すわけにはいかない。そこで東京に宿泊することにして日本橋のホテルを予約。電車を乗り継いでなんとか時間までに席に無事に着くことができた。

 楽員と合唱団員の登場に会場から拍手。バリトンの独唱者は下手のバイオリンの横に、ソプラノ独唱者は下手の山台の一番左側に座る。コルボは曲が始まると白い指揮棒を天に向けて差し上げた。「天へ」そういう声が聞こえたような気がした。そう演奏はまさしく聴衆を「天へ」導くよう。天使の大好きな有名な「Sanctus」のヴァイオリンソロは、それこそ天界へ誘うようだったし、合唱団の歌声は夢のように美しかった。

 天使がさらに好きなのは「Pie Jesu」のソプラノの歌声。大好きなメロディは、ゆっくり天へ導くようで時々チェロで弾いたりする。歌手の歌唱は少々問題もあったように思うが、すっかりフォーレの世界に浸ってしまって涙ぐんでしまった。次の「Agnus Dei」でさらにとどめを刺された感じで終曲まで完全にコルボの虜。終曲の「In Paradisum」では、限りなく登りつめた平安の想いが聴衆の上に慈雨となって降り注いだ感じ。演奏会であんなに幸福な想いに包まれたのは久しぶりだった。

 楽員が退場しても熱心な観客の拍手は鳴りやまず指揮者のミシェル・コルボを呼び出す。それがとっても自然に起こったのは、演奏の充実した内容からすれば当然のことだと思った。こんなに素晴らしい演奏なのに満員にならないなんてもったいなさ過ぎる!有楽町のガード下で飲んでる場合じゃないでしょう!と酔っぱらいの親父たちに声をかけたくてたまらなくなった夜だった。ちなみに他日の同公演は、当然のことながら早々と完売だそうです。

2007年5月2日 22:30開演 23:15終演予定
ホールA ドストエフスキー

アナ・キンタンシュ(ソプラノ)
ピーター・ハーヴイー(バリトン)
ローザンヌ声楽アンサンブル
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ミシェル・コルボ指揮

フォーレ:レクイエム作品48


2007-05-04 01:17
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