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ドン・キホーテ ロシア国立ボリショイ・バレエ団2008年日本公演    東京文化会館 [バレエ]2008-12-06 [バレエ アーカイブス]


 「ドン・キホーテ」のバジルでカッ飛び野郎といえば、古くはバリシニコフ、パトリック・デュポン、熊川哲也に、現役ではABTのアンヘル・コレーラといったところだろうか。今回の「ドン・キホーテ」の3組では、迷わず昨年の「ボリショイ&マリインスキー 合同ガラ公演 」の「パリの炎」で目を見張る超絶技巧で感嘆させたナターリヤ・オーシポワ&イワン・ワシーリエフ の出演日を選んだ。

 オーシポワはリーディング・ソリスト、ワシーリエフはソリストなのだが、圧倒的な高さを誇るジャンプ、超高速な回転技など、超絶技巧を次々に決めて大興奮させてくれた。最初のジャンプの登場で度肝をぬき、リフトしながら片足をあげたり…。さらに何度も観た「ドン・キホーテ」のグラン・パ・ド・ドゥであるはずなのに、次は何が飛び出すか予測不能のカップルで、文字通り手に汗握って舞台を観ることになった。

 多少荒削りな部分や、若さゆえの完成度の低さ、スターとしてのオーラ不足など問題がないわけではないが、そうした不満を感じさせないくらい圧倒的な技術で最後まで魅了し興奮させてくれた。後はスターとしての知名度と存在感が身につけば鬼に金棒である。だから興奮はあっても、感動は少ない舞台であった。今はこれでよいが、年齢を重ねて行くと辛くなるかもしれない。

 アレクサンドル・プフィロフが指揮するボリショイ劇場管弦楽団は、恐ろしく早いテンポと音量で驚かせる。聴き慣れているはずの音楽も、テンポが早くなると溌剌として小気味よい音楽にきこえてきた。たぶん人間が踊るスピードの極限までテンポを早め、分厚い奥行きのある演奏で、その大音量の音楽にも圧倒された。それでいて吠えるような音楽ではないのが不思議だった。

 今回の演出の特徴は、スペイン色が色濃くだされたことで、何かというと海老反りをみせる女性ダンサーの見事なダンスに見惚れてしまった。バレエダンサーでもというか、バレエダンサーだからこそ踊れるもので、夢の場も含めると多彩なダンスの宝庫のような舞台になった。層の厚いダンサー達で、脇役でも光るダンサーを何人も発見。

2008年12月4日(木) 18:30~21:10
ドン・キホーテ 全 3 幕

音楽 : ルートヴィヒ・ミンクス
台本 : マリウス・プティパ
振付 : マリウス・プティパ,アレクサンドル・ゴールスキー
振付改訂 : アレクセイ・ファジェーチェフ
ファジェーチェフの助手 : ミハイル・ツィヴィン
美術 : セルゲイ・バルヒン
衣裳復元 : タチヤーナ・アルタモノワ,エレーナ・メルクーロワ
音楽監督 : アレクサンドル・コプィロフ
照明 : ミハイル・ソコロフ
美術助手 : アリョーナ・ピカロワ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団

キトリ/ドゥルシネア : ナターリヤ・オーシポワ
バジル (床屋) : イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アルテム・シュピレフスキー
ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ
メルセデス (踊り子) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ロレンソ (キトリの父) : イーゴリ・シマチェフ
ロレンソの妻 (キトリの母) : アナスタシア・ヴィノクール
公爵 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
公爵夫人 : エカテリーナ・バルィキナ
居酒屋の主人 : イワン・プラーズニコフ
森の精の女王 : エカテリーナ・シプーリナ
3人の森の精 : ユーリヤ・グレベンシチコワ,ネッリ・コバヒーゼ
          オリガ・マルチェンコワ
4人の森の精 : アレーシャ・ボイコ,スヴェトラーナ・パヴロワ
          チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
キューピッド : アナスタシア・スタシケーヴィチ
スペインの踊り : クリスチーナ・カラショーワ
           アンナ・バルコワ,エカテリーナ・バルィキナ
ジプシーの踊り : アンナ・アントロポーワ
ボレロ : アンナ・バルコワ,アントン・サーヴィチェフ
グラン・パの第1ヴァリエーション : エカテリーナ・クリサノワ
グラン・パの第2ヴァリエーション : ネッリ・コバヒーゼ


--------------------------------------------------------------------------------

【上演時間】 約2時間40分
第1幕 40分 - 休憩 25分 - 第2幕 45分 - 休憩 25分 - 第3幕 25分
【終演予定】 9:10p.m.


2008-12-06 00:51 ドン・キホーテ ロシア国立ボリショイ・バレエ団2008年日本公演    東京文化会館 [バレエ]
 「ドン・キホーテ」のバジルでカッ飛び野郎といえば、古くはバリシニコフ、パトリック・デュポン、熊川哲也に、現役ではABTのアンヘル・コレーラといったところだろうか。今回の「ドン・キホーテ」の3組では、迷わず昨年の「ボリショイ&マリインスキー 合同ガラ公演 」の「パリの炎」で目を見張る超絶技巧で感嘆させたナターリヤ・オーシポワ&イワン・ワシーリエフ の出演日を選んだ。

 オーシポワはリーディング・ソリスト、ワシーリエフはソリストなのだが、圧倒的な高さを誇るジャンプ、超高速な回転技など、超絶技巧を次々に決めて大興奮させてくれた。最初のジャンプの登場で度肝をぬき、リフトしながら片足をあげたり…。さらに何度も観た「ドン・キホーテ」のグラン・パ・ド・ドゥであるはずなのに、次は何が飛び出すか予測不能のカップルで、文字通り手に汗握って舞台を観ることになった。

 多少荒削りな部分や、若さゆえの完成度の低さ、スターとしてのオーラ不足など問題がないわけではないが、そうした不満を感じさせないくらい圧倒的な技術で最後まで魅了し興奮させてくれた。後はスターとしての知名度と存在感が身につけば鬼に金棒である。だから興奮はあっても、感動は少ない舞台であった。今はこれでよいが、年齢を重ねて行くと辛くなるかもしれない。

 アレクサンドル・プフィロフが指揮するボリショイ劇場管弦楽団は、恐ろしく早いテンポと音量で驚かせる。聴き慣れているはずの音楽も、テンポが早くなると溌剌として小気味よい音楽にきこえてきた。たぶん人間が踊るスピードの極限までテンポを早め、分厚い奥行きのある演奏で、その大音量の音楽にも圧倒された。それでいて吠えるような音楽ではないのが不思議だった。

 今回の演出の特徴は、スペイン色が色濃くだされたことで、何かというと海老反りをみせる女性ダンサーの見事なダンスに見惚れてしまった。バレエダンサーでもというか、バレエダンサーだからこそ踊れるもので、夢の場も含めると多彩なダンスの宝庫のような舞台になった。層の厚いダンサー達で、脇役でも光るダンサーを何人も発見。

2008年12月4日(木) 18:30~21:10
ドン・キホーテ 全 3 幕

音楽 : ルートヴィヒ・ミンクス
台本 : マリウス・プティパ
振付 : マリウス・プティパ,アレクサンドル・ゴールスキー
振付改訂 : アレクセイ・ファジェーチェフ
ファジェーチェフの助手 : ミハイル・ツィヴィン
美術 : セルゲイ・バルヒン
衣裳復元 : タチヤーナ・アルタモノワ,エレーナ・メルクーロワ
音楽監督 : アレクサンドル・コプィロフ
照明 : ミハイル・ソコロフ
美術助手 : アリョーナ・ピカロワ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団

キトリ/ドゥルシネア : ナターリヤ・オーシポワ
バジル (床屋) : イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アルテム・シュピレフスキー
ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ
メルセデス (踊り子) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ロレンソ (キトリの父) : イーゴリ・シマチェフ
ロレンソの妻 (キトリの母) : アナスタシア・ヴィノクール
公爵 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
公爵夫人 : エカテリーナ・バルィキナ
居酒屋の主人 : イワン・プラーズニコフ
森の精の女王 : エカテリーナ・シプーリナ
3人の森の精 : ユーリヤ・グレベンシチコワ,ネッリ・コバヒーゼ
          オリガ・マルチェンコワ
4人の森の精 : アレーシャ・ボイコ,スヴェトラーナ・パヴロワ
          チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
キューピッド : アナスタシア・スタシケーヴィチ
スペインの踊り : クリスチーナ・カラショーワ
           アンナ・バルコワ,エカテリーナ・バルィキナ
ジプシーの踊り : アンナ・アントロポーワ
ボレロ : アンナ・バルコワ,アントン・サーヴィチェフ
グラン・パの第1ヴァリエーション : エカテリーナ・クリサノワ
グラン・パの第2ヴァリエーション : ネッリ・コバヒーゼ


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【上演時間】 約2時間40分
第1幕 40分 - 休憩 25分 - 第2幕 45分 - 休憩 25分 - 第3幕 25分
【終演予定】 9:10p.m.


2008-12-06 00:51
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