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文楽二月公演 第三部 国立劇場小劇場 [文楽]2008-02-11 [文楽アーカイブス]

『義経千本桜』は忠信編といったところで「伏見稲荷の段」「道行初音旅」「河連法眼館の段」という場割。全編を通じて勘十郎の忠信が活躍。対する静御前は和生と、こちらも文楽の将来を背負って立つ人形遣いである。筋書には平成16年の舞台写真が掲載されていて、忠信を文吾、静御前を勘十郎という配役である。出演者の紹介ページには文吾の顔写真がまだ掲載されていて、若すぎる急逝が惜しまれてならない。

 道行で投げられた扇が微妙なタイミングでキャッチとなったが、続く「河連法眼館の段」では、早替わり、宙乗りなどケレンが次々と繰り出され飽きさせない。特殊な技巧を必要とする段だが、咲大夫と燕三は快調に語っていく。見た目の変化に目を奪われ、物語の持つ本質の部分が観客に伝わっていたかどうかは微妙。全段を締めくくる意味あいもある部分なので、もっともっと深い表現を望みたい瞬間が何度もあった。

 桜が満開の劇場から一歩出ると外は雪。劇場の係員が総出で雪かき。雪から桜、そしてまた雪へ。充実した文楽漬けの一日となった。


2008-02-11 08:13
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