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千葉ロッテ 対 東京ヤクルト(1回戦) [野球]2006-05-31 [野球アーカイブス]

 観劇スケジュールの合間をぬっての球場通い。今月は交流戦で首位を争うヤクルトとの対戦である。昨年は負け越しているのでなんとしても勝って欲しかった一戦である。もっとも天使は、ロッテ名物の応援をするわけでもなく、なんとなく野球場の雰囲気に浸りたくて球場に足を運んでいるので、圧倒的な勝利で、ハラハラドキドキがなくても、それなりに楽しめるのである。

 たぶん千葉県だけだろうと思うのだが、コンビニの「ファミリーマート」で千葉ロッテマリーンズの選手のフィギアが売っていた。もちろんバレンタイン監督の人形を衝動買いしてしまったのだが、よく見ると不気味な笑顔である。職場のロッテファンたちに、「マリーンスタジアムへ持って行こうと思うのだけれど…」と言うと、「みんなが気味悪がるから、それはやめて!」と制止されたので思いとどまった。今日も一塁側のフィールドウイングシートに陣取った。金網を張ったフェンスがないのでグランドは直ぐ目の前である。試合前、何故かボビーがサインしに現れ、わずか10センチのところまで急接近。なんというプロのサービス精神。嫌な顔ひとつせずに、少々無礼な振る舞いをするファンにさえも丁寧に接していた。

 フィールドウィングシートに入れない子供達が「ボビー!」と呼べば、ニコッ!と笑顔を返すのである。そのもの凄い営業スマイル!50メートル先の子供の心をとろけさすようなビッグスマイルだった。その顔には笑いシワがついていて、失礼ながらちょっと不気味だった。あのフィギアとソックリな笑顔。人形を見たときに感じた不自然さや不気味さは、実は本物も持っていたのである。フィギアといいながら、そこまで忠実に再現されているとは正直驚いた。

 そしてバレンタイン監督こそ本物のプロだと思った。これだけサービス精神に富んだ監督が他にいるだろうか?たとえば先月対戦した野村監督が笑顔でサインなど絶対に考えられないのだが、ファンを大切にするバレンタイン監督の心根の優しさに打たれた。

 さて野球の試合の方は開幕直後と違って、打つべき時に打者が期待通りに打ってくれて1回と2回に三点が入り、結局8対1の大勝利だった。小野は九回にリグスからホームランを打たれて完封を逃したものの好投。序盤に勝負が決まったようなものなので、もっぱら周囲の観客の観察をしていた。平日なのに天使の回りには、父親と息子という組み合わせが多かったような気がする。

 父親は天使とほぼ同年代か少し下ぐらいうだろうか。親子が肩寄せ合って野球観戦ってよい姿である。それにしても親子はよく似ているものである。物静かな紳士風のお父さんの息子は、やはり礼儀正しくおとなしい印象。君が代が流れても起立も帽子も取らずに、一心に焼きそばを食べていた親子は、試合の間中、ズッとなにかを食べ続けていた。口汚いヤジを飛ばす親父の息子は、ちょっと大人びて、ちょっと不良っぽい雰囲気をみにつけていたりして、見ていて飽きなかった。

 すっかり忘れていたが、父親と二人で往復5時間かけて東京まで野球観戦にでかけたことがあった。もう高校生だったけれど、神宮球場でヤクルト対巨人戦を観戦したのだった。監督になりたての長島や現役だった王選手を見たような気がするのだが細部はもう忘れてしまった。

 考えてみると、父親にはよく映画に連れて行ってもらったものだった。子供向けのアニメや怪獣映画が主だったので、疲れた父親はロビーの長いすで寝ていることが多かったけれど…。天使が芝居を観るのも助けてくれた。当時、街にできた演劇鑑賞団体である市民劇場が呼ぶ新劇を2ヶ月に1回みせてくれたのである。もちろん自身は観ないで会場へ車で迎えに来てくれるのだが、高校生が勉強もせずに芝居を観るのを許すなど、優しく理解のある父親だったのだろう。

 球場に来ている親子連れを観ていると、同年代の父親たちもジャイアンツのロゴの入った野球帽をかぶり、「巨人の星」を観てウサギ跳びに挑戦し、同じように父親に野球場へ連れていってもらった記憶があるのでないかと思えてならなかった。野球を観ている父親の横顔って、頼もしくて男らしくてなかなか素敵なのである。

 さて今日はキャンプ地である鹿児島市の日とかで鹿児島市の市長さんの始球式だった。四回には花火があり、球場の正面玄関には屋台が並んでいて、つくづく野球見物はお祭りなのだと思った。それに輪をかけるのがロッテの応援。まさしくお祭り騒ぎだし、ジャンプも何やら盆踊りのように揃っていて観客の興奮や期待がよく伝わってくる。しかも勘所を押さえた巧みな応援だった。

 選手ではホームランこそなかったものの、繋がる野球に徹していて、福浦の六回の犠牲フライが印象に残った。ホームラン頼みの打線と違って、コツコツと点をとっていくのがロッテのいいところで
三番の福浦がチームバッテングに徹したのが心地よかった。見た目は若いものの古武士の風格を身に着けていて大のご贔屓なのである。チーム全体が上げ潮ムードで今年も何かやってくれそうな気がしてならないのである。


2006-05-31 01:50
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