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2月15日読響東京芸術劇場マチネーシリーズ  新世界ほか [コンサート]

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日曜の昼下がり、池袋の東京芸術劇場で読売日本交響楽団の「東京芸術劇場マチネシリーズ」を聴きに出かけけた。メインの曲目は、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」というプログラムで、全く食指は動かなかったのだが、武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」が演奏されるので出かける気になったのである。曲目は、3月の上旬に行われるヨーロッパツアーのAプロと同じもので、2月13日の定期演奏会と同様にヴィオラ奏者は、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番 から「サラバンド」をヴィオラ版で。オーケストラはドヴォルザークのスラヴ舞曲op.72-2をアンコールとして演奏した。

指揮者のシルヴァン・カンブルランは、なかなか凝ったプログラムを持っていくつもりらしく、後半のアイヴズの「答えのない質問」という珍しい小品とドヴォルザークの「新世界から」は続けて演奏された。。「新世界から」は弦が16型の大編成なのだが、「答えのない質問」はそれに加えてフルートが2本、後方のオルガンのところでソロ・トランペットが演奏する形式で、「新世界より」の第1楽章が終わるまで退場できないといった光景も見られた。しかし、その効果は絶大で何度も聴いてきたはずの「新世界から」が、陳腐で退屈に聴こえるどころか、新鮮さと緊張感がみなぎって面白い音楽体験をした感じ。

前半の日本を代表する現代音楽家の作品とバルトークの絶筆となったヴィオラ協奏曲という珍しい組み合わせも、音楽の知的好奇心を大いに刺激するもので、緻密な演奏でくっきりと音楽を描き出してみせた指揮者とオーケストラ、さらにヴィオラの独奏者であるニルス・メンケマイヤーは見事だった。来月のヨーロッパツアーも反響を巻き起こすに違いない。なかなか最近は聴く機会のなかった読響だが、多少金管に不安定さは感じられたものの、演奏能力は高いし、プロのお仕事的な醒めた感じよりも、音楽を創り出す喜びが伝わってくるように思えたのもよかった。

2015年2月15日(日) 14:00開演
会場:東京芸術劇場  

指揮=シルヴァン・カンブルラン
ヴィオラ=ニルス・メンケマイヤー

武満 徹:鳥は星形の庭に降りる
バルトーク:ヴィオラ協奏曲

休憩

アイヴズ:答えのない質問
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界から」

※アイヴズとドヴォルザークの2曲は、続けて演奏します。


ヨーロッパツアー Aプロ 以下同一プログラム

2015年3月 2日(月) 20:00開演
会場:ベルリン・フィルハーモニー 大ホール

2015年3月 3日(火) 19:00
会場:ワルシャワ・フィルハーモニー 大ホール

2015年3月 5日(木) 20:00
会場:ケルン・フィルハーモニー 大ホール

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