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IMAX3D版 エクソダス:神と王 前夜祭上映 [映画]

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「脱出の道を用意される神さま」

主はモーセに言われた。「なぜ、わたしに向かって叫ぶのか。イスラエルの人々に命じて出発させなさい。
出エジプト記14章15節

「あなたがたの会った試練は みな人の知らないものではありません。  神は真実な方ですから、あなたがたを、  耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。  むしろ、耐えられるように、  試練とともに脱出の道も備えてくださいます。」    第1コリント10章13節

絶体絶命の窮地に追い込まれる時に、神さまは必ず脱出の道を用意されます。
大切なことは、神さまにより頼むことと、そのみことばに従うことです。

1月30日(金)から公開の『エクソダス:神と王』の先行特別上映を観るために、地元のIMAXデジタルシアターへ。2月7日(土)から『ミュータント・タートルズ』が始まるので、この9日間だけの限定上映なのだろうということで急いで観に行くことにしたのだった。平日の19時40分開映ということで、観客は40名ぐらいだったろうか。クリスチャンというよりも、普通に大作映画を楽しみにきた感じである。

チャールトン・ヘストンの主演した同じ「出エジプト記」をもとにした映画『十戒』は、さすがに今観ると特殊効果がチープすぎて笑ってしまうのだが、さすがにこの映画は最新VFXで細部までこだわって描き、それをIMAXデジタルシアターの巨大スクリーンで観るので、本当に細かいところまで人間が描きこまれているのがわかって恐ろしいほど。エンドロールのVFXのクリエーターたちの名前が5列にわたって延々と流れるのも無理はないというほどの出来。

さて、物語は聖書やキリスト教に無関心の観客にも飽きることが無いようにと配慮されていて、聖書的ではない表現が散見されて、いささか居心地が悪い。例えば捨てられたモーセを育てたのが実母ではなく実姉になっていたり。エジプト人監督を殺害してモーセがエジプトを去るのをファラオによる追放にしていたり。

エジプトに10の禍をもたらす場面はリアルに描いていて気持が悪くなるほど。9つ目までは、ナイル川におこった自然現象として説明しようという場面もあって無神論者が喜びそうな展開で違和感があった。もっとも「エジプトの長子の命がすべて奪われる」という部分は、「イスラエル人の間に生まれた男の子はすべて殺せ」とエジプト王が命じた部分があまり描かれないので、神様は残酷と誤解される恐れがある。

旧約聖書では、簡単な記述で皆殺しになってしまう民族が書かれていたりするが、映画の良いところは、リアルな映像として当時の風俗や習慣、生活が描かれていること。荒れ野、羊や山羊などキリスト教徒でも観たことないような世界が目の前に広がるので興味深い。また、エジプト世界の描写は、そのまま歌劇『アイーダ』の雰囲気で面白く見た。

問題なのは、神様の描き方で、偶像崇拝を禁じる宗教なのに「それは、ないだろう」という感じ。映画『十戒』ではクライマックスのひとつである紅海が割れる場面は、これまた無神論者に配慮したような科学的な描写で「それも、ないだろう」という感じ。しかも海が元に戻る場面は、日本人にとっては辛い描写で、果たして東北で上映できるだろうかと心配になる。十戒を授かる場面も「はあ?」という感じ。さらにモーゼの家族との再会というエピソードも居心地が少々悪かった。

モーゼは結局、40年間も砂漠をさまよった挙句にカナンの地を踏むことなく死んでしまうのだが、十戒を刻んだ石板をおさめた契約の箱を守りながら馬車に揺られていくモーゼの姿は感動的である。ヘブライ人は、その後、約束の地カナンに着くわけだが、「バビロン捕囚」からナチスにより大量虐殺まで、常に苦難の道をあゆむわけで、神がしめした「脱出の道」の一番最初が「出エジプト記」=「エクソダス」ということかと納得させてくれる映画ではあった。

下手に科学的な解釈をしようとしたり、神様の描き方、紅海の描写など気に入らないところもあるけれど、聖書の世界が描かれ実際に目にすることのできた喜びは大きい。例によってIMAXデジタルシアターでの3D上映なのだが、上下が切れるワイドスクリーン型の上映ではあったが、迫力のある画像、細部まで映し出す巨大スクリーンの威力、圧倒的な音響と、日本最大級の名に恥じないクオリティの高い上映で大いに満足した。

解説

「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコットが、旧約聖書の「出エジプト記」に記されたモーゼの奇跡の数々を、最新VFXを満載に3Dで描いた歴史大作。紀元前1300年、栄華を誇るエジプトの王家で養子として育てられたモーゼが、兄弟同然に育ったエジプト王ラムセスに反旗を翻し、たった1人で40万人のヘブライの民を救うため、約束の地を目指す旅を描く。主人公モーゼには、「ダークナイト」3部作のクリスチャン・ベール、ラムセス役には「ゼロ・ダーク・サーティ」「華麗なるギャツビー」などで注目されるジョエル・エドガートン。そのほかベン・キングスレー、シガニー・ウィーバーが共演。

スタッフ
監督リドリー・スコット
脚本アダム・クーパー
ビル・コラージュ
ジェフリー・ケイン
スティーブン・ザイリアン
撮影ダリウス・ウォルスキー
美術アーサー・マックス
衣装ジャンティ・イェーツ
編集ビリー・リッチ
音楽アルベルト・イグレシアス

キャスト
クリスチャン・ベール モーゼ
ジョエル・エドガートン ラムセス
ジョン・タトゥーロ ジセティ王
アーロン・ポール ヨシュア
ベン・メンデルソーン ヘゲップ
シガニー・ウィーバー トゥーヤ
ベン・キングズレー ヌン
マリア・バルベルデ ツィポラ
インディラ・バルマ ミリアム
ゴルシフテ・ファラ ハニネフェルタリ
ヒアム・アッバス ビティア
アンドリュー・ターベット アロン
ダール・サリム


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