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フリットリがミミ? 何ソレ?耳を疑う…。 またまたMETの配役変更 [オペラ]


ある程度覚悟はしておりましたが、METの日本公演『ラ・ボエーム』のアンナ・ネトレプコとジョセフ・カレーヤが二人揃って降板です。

ネトレプコのミミはともかく、『ランメルモールのルチア』のエドガルドを歌うジョセフ・カレーヤは聴きたかった。

ミミは誰が?と思ったらなんとバルバラ・フリットリですと。まさに耳を疑うサプライズ配役です。

したがって『ドン・カルロ』のエリザベッタはバルバラ・フリットリが降板してマリーナ・ポプラフスカヤに変更ですと。ありえない!カウフマン、フリットリの二枚大看板歌手がキャンセルとは…。しかもフリットリは来日しているのに何故『ラ・ボエーム』に?

ネトレプコ級のミミの代役が見つからなかったってこと? METの看板演目だから仕方ない?とはいえ、納得しかねる展開です。                


                         謹啓


  メトロポリタン・オペラは6月4日の名古屋公演を皮切りに6月19日まで、全13公演を行うため、総勢約400名での来日をいたしました。東日本大震災以後はじめての、世界でも大規模なオペラハウスの日本公演となります。
震災による原発事故から波及した影響で、当初は来日も憂慮されましたが、このような事態におきましても、メトロポリタン・オペラのゲルブ総裁は、客観的かつ冷静に状況を見守り、日本との友情を重んじて、アメリカ国務省の日本への渡航延期勧告を解いた4月中旬に来日公演を実施することをいち早く表明していました。

来日への不安を払拭するために、コロンビア大学の放射線の専門家から日本の現状について説明を受ける機会を設けるなどの多大な尽力があり、日本公演が実現したことを皆様にあらためてご報告いたします。

  しかしながら、残念なことに原発問題を理由に来日を断念した出演者をお知らせいたします。

来日の直前まで日本行きを表明していたアンナ・ネトレプコですが、かつてロシア国内でチェルノブイリ原発事故の悲劇を身近に経験していることなどから、不安を払拭することができず、このような精神状態では最高の演技を披露することはできないということで、最終的に来日を断念いたしました。

また、ジョセフ・カレーヤも来日の直前まで日本公演の出演を表明しておりましたが、同様に原発事故後の影響を受け、渡航直前になって取りやめとなりました。

私たちとしましても、ネトレプコ、カレーヤの二人は、日本公演参加の意思を確認し、来日に向けての具体的な準備を進めていただけに誠に遺憾です。

ネトレプコに代わりまして、≪ラ・ボエーム≫のミミ役は全公演をバルバラ・フリットリが務めます。

また、フリットリの≪ラ・ボエーム≫への出演を受けまして、≪ドン・カルロ≫のエリザベッタ役はバルバラ・フリットリから、マリーナ・ポプラフスカヤに変更となりますことを謹んでお知らせいたします。
 
メトロポリタン・オペラは世界最高峰のオペラハウスとして、常にオペラという総合芸術を最高のクオリティで、聴衆の皆様へお届けするという責務と使命感をもっております。

すべての演目でベストなステージをご提供することを目指し、弊社はメトロポリタン・オペラとの協議の上、このような決定に至りました。
  何卒、お客様のご理解を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。

また、ジョセフ・カレーヤに代わりまして、≪ランメルモールのルチア≫の6月9日のエドガルド役にはロランド・ヴィラゾンが、12日のエドガルド役はアレクセイ・ドルコフが出演いたします。
≪ラ・ボエーム≫の6月17日、19日のロドルフォ役はマルセロ・アルバレスが出演いたします。

  6月14日のサントリーホールにおける≪メトロポリタン管弦楽団特別コンサート≫の曲目につきましては、現在最終調整中ですので、追ってお知らせいたします。
  原発の問題は広く人々の生活や生き方にまで様々な形で波及しており、私たちと致しましても、このような理由での来日断念を発表することは非常に残念に思います。また、既にレヴァインとボロディナが健康問題で、カウフマンは原発事故の影響によって来日公演への降板をお知らせしておりますが、メトロポリタン・オペラの来日公演を発表した当初の出演予定者の公演を楽しみにしていらした皆様には誠に残念なお知らせで申し訳ございません。
  この間、出演者変更に対して様々なご意見を頂戴いたしましたこと、御礼申し上げます。皆様の一つ一つのご意見は真剣に受け止め、慎重に協議を重ねてまいりました。
  弊社と致しましては、大震災後の被災状況や、いまだに福島第一原発事故が収束しない中で、メトロポリタン・オペラの5年ぶり7度目の日本公演を実施するという意義を改めて深く感じ、このような状況下において、日本への来日を決意したメトロポリタン・オペラ及び、多くのアーティストに心からの敬意を表し、最高の日本公演をお届けするために尽力する次第です。
そして、出演者および曲目等の変更によるチケット金額の払戻しや公演日の振り替えをせずに公演を実施いたしますことに、改めて皆様のご理解を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
  まさしく21世紀のオペラ界を担うファビオ・ルイジ、ジャナンドレア・ノセダという両雄に率いられ、オペラ界に羽ばたく注目のエカテリーナ・グバノヴァ、ヨンフン・リー、マリーナ・ポプラフスカヤ、ロランド・ヴィラゾン、アレクセイ・ドルゴフ、マルセロ・アルバレスを新たに迎えるメトロポリタン・オペラの日本公演に、改めてご注目、ご期待くださいます様、お願い申し上げます。
新キャストのプロフィールは添付資料をご参照ください。

  最後になりましたが、この度の東日本大震災で被災された皆様、および福島第一原発事故の影響でいまだに不自由な思いをされていらっしゃる皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
  この公演のチケット売上げの一部は日本赤十字社等を通じて、被災地の皆様にお送りさせて頂きます。 芸術文化が、早期復興へ向けての活力になることを願っております。


敬白

(2011年5月31日)
株式会社ジャパン・アーツ
代表取締役社長 大内栄和


公演日程と出演者(5月31日現在)

『ラ・ボエーム』
指揮:ジェイムズ・レヴァイン ⇒ ファビオ・ルイジへ変更
6月04日(土) 15:00 愛知県芸術劇場
6月08日(水) 19:00 NHKホール
6月11日(土) 15:00 NHKホール
6月17日(金) 19:00 NHKホール
6月19日(日) 19:00 NHKホール

ミミ: アンナ・ネトレプコ  ⇒ バルバラ・フリットリへ変更
ムゼッタ:スザンナ・フィリップス
ロドルフォ: ピョートル・ベチャワ(6/4, 8, 11)
ジョセフ・カレーヤ(6/17,19)⇒マルセロ・アルバレスへ変更
マルチェッロ: マリウシュ・クヴィエチェン
ショナール: エドワード・パークス
コッリーネ: ジョン・レリエ
ベノワ/アルチンドロ: ポール・プリシュカ

『ドン・カルロ』
指揮:ジェイムズ・レヴァイン ⇒ ファビオ・ルイジへ変更
6月05日(日) 15:00 愛知県芸術劇場
6月10日(金) 18:00 NHKホール
6月15日(水) 18:00 NHKホール
6月18日(土) 15:00 NHKホール

エリザベッタ: バルバラ・フリットリ ⇒ マリーナ・ポプラフスカヤへ変更
ドン・カルロ: ヨナス・カウフマン ⇒ ヨンフン・リーへ変更
ロドリーゴ: ディミトリ・ホロストフスキー
エボリ公女: オルガ・ボロディナ ⇒ エカテリーナ・グバノヴァへ変更
フィリッポ2世: ルネ・パーペ
宗教裁判長: ステファン・コーツァン

『ランメルモールのルチア』
6月9日(木) 18:30 東京文化会館
6月12日(日) 15:00 東京文化会館
6月16日(木) 18:30 東京文化会館
6月19日(日) 12:00 東京文化会館
指揮: ジャナンドレア・ノセダ
ルチア: ディアナ・ダムラウ
エドガルド: ジョセフ・カレーヤ(6/9) ⇒ロランド・ヴィラゾンへ変更
ジョセフ・カレーヤ(6/12)⇒ アレクセイ・ドルゴフへ変更
ピョートル・ベチャワ(6/16, 19)
エンリーコ: ジェリコ・ルチッチ
ライモンド: イルダール・アブドラザコフ

≪メトロポリタン管弦楽団特別コンサート≫
6月14日(火)19:00 サントリーホール
指揮: ジェイムズ・レヴァイン ⇒ ファビオ・ルイジへ変更
ソリスト:ディアナ・ダムラウ、バルバラ・フリットリ、ピョートル・ベチャワ、マリウシュ・クヴィエチェン
※ネトレプコ降板により、出演者・曲目が変更になっております。曲目はホームページでお知らせいたします。


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