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サイモン&ガーファンクル 東京ドーム 7月10日初日   [演奏会]2009-07-10 [演奏会 アーカイブス]

 大好きなサイモンとガーファンクルの16年ぶりのコンサート!東京ドームの初日に出かける。19時の開演予定だというのに、17時には会場に到着してしまって、外のグッズ売り場で行列しながら布製の1000円のトートバックいっぱいにプログラムのほかにTシャツなど思いっきり衝動買い。普通はグッズ売り場など見向きもしない天使なのだが、周囲の勢いに刺激されて買いまくってしまった。1万円札が飛び交う売り場を見回し気がつけば、なんだか年齢層の高い客層である。天使が一番若い感じ…。普通は東京ドームではありえないことなのだが、さすがに主役の二人が67歳と最年長記録を破っただけあって観客の年齢も自然と上がってしまったようだ。

 熟年のご夫婦がとっても目立っていた。そして熟年の親と子も。なんだか、とってもアットホームなコンサートになりそうである。準備の都合とかで17時30分の開演予定が少し遅れる。型どおりの手荷物検査があって入場。年配の方々はコンサートに不慣れなのか、コンビになどで発券されたチケットをそのまま持ってくるのか、領収書とかVOIDと書かれた用紙をチケットにつけたままの方が大勢いて微笑ましい。

 会場に入れば入ったで、ご自分の席がお分かりにならない方も多く、アリーナ席と1階席の別が理解出来なくて途方にくれている方なども見受けられた。それにしても、塾年カップルが目立ち、なんだかとってもお洒落な老紳士が目立ったような…。昔からサイモンとガーファンクルのファンて優等生タイプが多いような気がしたが、そんな方々がそのまま歳を重ねた感じ。開幕までそんな方々を観察しているだけで退屈しなかった。独りで聴きに来た天使がなんだか馬鹿みたい。みんなとっても幸福そうなのである。寂しい…。

 会場は例によってバックススクリーン前がステージ。バックネット以外の遮蔽物は取り払われていて天使のいる1階席の前方からもステージがよく見える。ステージ正面と上手と下手にスクリーン。ステージの床から天井にかけては金属性の樹木?をかたどったオブジェのようにも見えるライトタワーが5本の枝を広げている感じで赤いライトが当たってきれい。もっとも、それはよく見れば鉄骨のタワーで、枝からぶら下がっている実のように見えたものは、無数のムービングライトだった。

 1塁と3塁ベースあたりには、スピーカータワーが立っていてスポットライトが上下に2台。開演近くなると女性スタッフが梯子を上るようにスルスルとタワーを登っていって驚く。そのスピーカータワーは本体のスピーカーより、ほんの少し早く音を出して、音響を調整するのだというが、どうしてそんなことができるのか謎である。それでも確かに東京ドームがオープンした頃のコンサートと比較すると格段に音響が良くなっているのは間違いがない。特にサイモンとガーファンクルのようなアコースティックな響きを大切にしたい音楽でも、あの広大な空間に美しく響き渡るばかりでなく、繊細なニュアンスがちゃんと伝わってくる。もっとも静かな曲になると雑音が聞こえてくることがあって少々気になるのと、演奏中も絶えず人が動くので集中力を持続させるのが難しいのが辛かった。

 開演は10分以上遅れてスタート。二人の若い頃から現代までの映像が映し出され、遅れてきた観客を席に着かせ、会場を盛り上げる効果があった。二人が登場すると「旧友」から歌われた。スクリーンには何も映らず、暗闇の中から二人の姿だけが浮かび上がってくる演出。近頃のライブのように何でも映像で、派手な照明演出で盛り上げるというのが流行だが、とってもアナログだけれど昔はみんなこうだったんだと懐かしく思われたりした。

 つづいて「冬の散歩道」などノリのよい曲と、サイモンとガーファンクルのみによる演奏とが交互に繰りかえされた。曲順はウドー音楽事務所のホームページに載っていた名古屋公演のセットリストとほとんど同じだったように思う。二人の歌をじっくり聴かせるのが目的のコンサートといった趣で、通常とは違った大人の観客も納得の内容だと思った。天使にも懐かしい曲ばかりで、普段は一緒に歌ったり踊ったりしてしまうのだが、今回ばかりはじっくり聴き入った。、もっとも曲にあわせて手拍子をする観客も少なからずいて、「コンドルは飛んでいく」「サウンド・オブ・サイレンス」に手拍子は…。ドームに手拍子が渦巻いて響いてしまって音楽のテンポとまったくシンクロしていないので気持ち悪くて困った。

 やはり熟年中心のバックのバンドは楽器をいくつも持ち替え、コーラスにも大活躍。ギタリストは「スカボロフェア」ではチェロを弾き、「コンドルは飛んでいく」ではケーナ?を吹いていたような。しかもチェロが上手いのである。さっそく天使もチェロで明日は「スカボロフェア」を弾いてみるつもり。

 前半の聞かせどころは「アイアムロック」から「アメリカ」「キャシーの歌」のあたりで、二人の歌声が心地よく響いて、とっても素敵だった。映画「卒業」の映像が流れて「ミセス・ロビンソン」が演奏されて盛り上がったところで、ガーファンクルとポールサイモンのそれぞれソロコーナーがある。それぞれの音楽の方向性の違いや個性が際立って面白く聴いた。

 再び二人が歌って最後の「明日に架ける橋」のピアノソロが始まると大拍手。1番はアート・ガーファンクル2番はポール・サイモンが歌い、3番は二人のコーラス、最後はガーファンクルが高音をソロで終わる。もちろん名古屋のセットリストを見ていたのでダブルアンコールになるのを知っていたから座っていたけれど、お隣の熟年カップルは帰ろうとしている。お節介とは思ったが、「あと4曲ありますけれど…」と教えてあげたら、「えっ!」と驚かれた。本当に終りだと思っていたらしい。アンコールの第一曲目は「サウンド・オブ・サイレンス」である。この名曲を聴かずに帰ってしまった人はお気の毒としかいいようがない。なかなかの名唱で感動した。

 そして「ボクサー」が2曲目。天使の一番好きな歌である。「明日に架ける橋」「スカボロフェア」などサイモンとガーファンクルの名曲をカラオケで歌ってしまう天使。さすがに、このコンサートでは口ずさむこともしないで、ひたすら聴く事に没頭していたけど「ボクサー」の「Lie-la-Lai」の部分だけは、たまらず歌ってしまった。周囲の皆さんゴメンナサイ。我慢できなかったのです。彼らと一緒に歌えてチョッピリ幸福でした。
 
 二人は一旦引っ込んで、再び登場してダブルアンコールの1曲目は「木の葉は緑」。そして2曲目は「いとしのセシリア」アリーナ席は総立ち。1階席も立つ人がチラホラ。天使も立って一緒に歌って踊りたかったけれど、さすがに周囲の大人の観客の中では立てなかったし、踊れなかったし…。

 バンドのメンバーが紹介されているうちに場内の照明が点灯して明るくなる。「ああ、もう終りか」と思った途端に「いとしのセシリア」のサビの部分をリプライズ。さすがに我慢できずに立ちあがって一緒に歌いながら手拍子を打ち鳴らし踊ってしまった天使。かなり痛い光景だったかも。しかも興奮しすぎてノドはカラカラ、めまいがして倒れそうになった。でも本当に最後だったので許して…。

 二人は年齢を重ねたし、声も全盛期から比べれば衰えたのが隠しようがない。高音の伸びが違うのである。でも、年齢を重ねたからこそ歌える歌もあるわけで、二人だけで歌った曲の数々が心に深く染み入ったのも理由があったのである。東京ドームに集まった彼らを愛する多くのファンとともに感動を分かち合えた幸福を噛みしめながら帰った。誰もが本当に幸福そうに見えた。

Old Friends,
Old Friends,
Sat on their park bench
Like bookends.
A newspaper blown through the grass
Falls on hte round toes
Of the high shoes
Of the old friends
………
Of the old friends
Memory brushes the same day
Silently sharing the same fear…

帰ってから歌詞の意味をもう一度噛みしめてみた。深い。

参考までに7月8日(水)@ナゴヤドームのセットリスト

1.旧友〜ブックエンドのテーマ/Old Friends ~ Bookends Theme
2.冬の散歩道/Hazy Shade of Winter
3.アイ・アム・ア・ロック/I Am a Rock
4.アメリカ/America
5.キャシーの歌/Kathy's Song
6.ヘイ・スクールガール/Hey Schoolgirl
7.ビーバッパ・ルーラ/Be Bop A Lula
8.スカボロー・フェア/Scarborough Fair
9.早く家へ帰りたい/Homeward Bound
10.ミセス・ロビンソン/Mrs Robinson (includes Not Fade Away)
11.スリップ・スライディン・アウェイ/Slip Slidin' Away
12.コンドルは飛んで行く/El Condor Pasa

- - - Art Garfunkel solo - - -
13.ブライト・アイズ/Bright Eyes
14.ハート・イン・ニューヨーク/A Heart in New York
15.パーフェクト・モーメント〜ナウ・アイ・レイ・ミー・ダウン・トゥ・スリープ/Perfect Moment ~ Now I Lay Me Down to Sleep

- - - Paul Simon solo - - -
16.ボーイ・イン・ザ・バブル/Boy in the Bubble
17.シューズにダイアモンド/Diamonds on the Soles of her
18.時の流れに/Still Crazy After All These Years

- - - - - - - - - - - - - - -
19.ニューヨークの少年/Only Living Boy in New York
20.マイ・リトル・タウン/My Little Town
21.明日に架ける橋/Bridge Over Troubled Water

- - - - - encore 1 - - - - -
22.サウンド・オブ・サイレンス/Sound of Silence
23.ボクサー/The Boxer

- - - - - encore 2 - - - - -
24.木の葉は緑/Leaves That Are Green
25.いとしのセシリア/Cecilia

東京ドームではバンド紹介に続いて再びいとしのセシリア/Ceciliaの一部

2009-07-10 23:35
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