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エリック・クラプトン  日本武道館 黒澤楽器店 MARTIN GUITAR Presents ERIC CLAPTON JAPAN TOUR 2014 [コンサート]

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国立劇場の文楽の第2部が終わってから、急いで半蔵門線に乗って一駅の「九段下」に向かった。今日はERIC CLAPTON JAPAN TOUR 2014の初日なのである。九段下の駅を出てからお堀の橋を渡ったところにある田安門が工事中で囲いがしてあり、非常に狭くなっていた。終演後にここに一万人近い人が集中したら大混乱になると恐れたが、主催者は各座席に竹橋までの道順を書いたチラシを置いていた。九段下の駅まで45分はかかるかもと書かれていては徒歩8分の竹橋駅まであるくしかないだろう。

主催者は終演後は整列退場の案内をアナウンスしていたが、ほぼアリーナ席が対象だったようで1階席と2階席の観客は直ぐに出口に向かっていたように思う。竹橋駅方面は一本道で、国立近代美術館の脇を通ることになるが、混雑することもなく、コンサートの余韻に浸るには格好の散歩コースになっていたと思う。

天使は残念ながら ERIC CLAPTONと熱心なファンではない。ファンですらないと思う。本当に知っている曲といえば「 LAYLA」や「TEARS IN HEAVEN」といった有名曲しか知らない。それでも出かけてみようと思ったのは、彼が今年69歳になり最後の来日になるかもしれないこと。高校生の時に見たロックオペラ映画『トミー』に彼が出演していたこと。そのサウンドトラックのLPレコードを聴いて、ERIC CLAPTONの出演している部分を何度も何度も聴いた記憶があったからである。

さて武道館に集まった聴衆は、若い世代もいたけれど、その多くは70年代に青春を過した人たちのように思えた。天使と同年代、あるいは少し上の世代のようである。だからライブに参加してノリノリで踊りまくるといった感じではなく、音楽を愉しむという大人の雰囲気が会場全体に漂っていたように思う。それ故、最後の1曲までスタンディングはなく、じっと音楽、すなわちERIC CLAPTONのギター演奏に集中していたように思う。

ステージは黒一色で飾り気のないもの。天井にはX型に小型のLEDスクリーン?が並べられ、音楽に合わせて映像が流れる仕掛けだが、東京ドームでのライブのように大仕掛けではなく、ごくささやかなもの。舞台上部の左右にはスクリーンも置かれていたが巨大なものではなく、華やかさを極力排したものとなっていた。

中央にはカーペットが敷かれていて、そこでERIC CLAPTONがギターを演奏し歌っていたので、さしずめ音楽の魔法の絨毯といったところだろうか。下手にはボーカルも担当したキーボードのポール・キャラック 。その後ろに黒人の女声コーラスが2名。中央にドラムスのスティーヴ・ガッド。中央のERIC CLAPTONのお隣にはベースのネイザン・イースト。さらにキーボードのクリス・ステイントンが並んでいた。19時の開演予定ということだったが、実際に暗転になって開演したのは19時15分頃。終演が20時55分頃だったので正味1時間40分ほどのステージだった。

ERIC CLAPTONの衣裳はジーンズに同系色のシャツを着て、ベストを羽織るといった飾り気のないものでめがねをかけた短髪の姿は、ロックスターというよりもギターがめちゃくちゃ上手いお爺ちゃんに見事に変身していた。今更天使が言うまでもないことだが、ギターの上手さ、表現力、技術、そして音楽を愛する心が伝わってきて感動させられた。

そしてその音楽を受け止める聴衆も素敵だった。若いアーティストの公演のように参加型のライブを志向しようとする人もいなくはなかったが、多くの聴衆は、一緒に年齢を重ねてきたファンとして、彼の最後?の来日公演になるかもしれない公演を心から愉しむのだという熱い想いが伝わってきて、時々音楽に合わせて手拍子が起るくらいで、演奏中は非常に静かな客席だったと思う。

さまざまな音楽が演奏され、ERIC CLAPTONの多彩な音楽に触れることができた。アンコールは1曲だけ、しかもボーカルはポール・キャラックに任せて、自分はギター演奏に徹するという態度が潔く、本当にアンコールはこれだけ魂をこめましたといった感じでコンサートを締めくくったのが実に清々しく、感動がいつまでも消えないものになったのは幸いだった。

2014年2月18日(火) 日本武道館

1.TELL THE TRUTH
2.KEY TO THE HIGHWAY
3.PRETENDING
4.HOOCHIE COOCHIE MAN
5.HONEST MAN
6.WONDERFUL TONIGHT
7.AFTER MIDNIGHT
8.DRIFTIN' BLUES
9.NOBODY KNOWS YOU WHEN YOU'RE DOWN AND OUT
10.ALABAMA WOMEN BLUES
11.LAYLA
12.TEARS IN HEAVEN
13.HOW LONG
14.BEFORE YOU ACCUSE ME
15.CROSS ROAD BLUES
16.LITTLE QUEEN OF SPADES
17.COCAINE
〜 ENCORES 〜
18.HIGH TIME WE WENT


•エリック・クラプトン (G, Vo)
•ネイザン・イースト (B, Vo)
•スティーヴ・ガッド (Dr)
•ポール・キャラック (Key, Vo)
•クリス・ステイントン (Key)
•ミッシェル・ジョン (Chor)
•シャロン・ホワイト (Chor)

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