SSブログ

鳴神 サウンド・オブ・ミュージック 6月3日の劇場の天使 [エッセイ]

 今日は平日ながらお休みの日。そんな日は早起きしてフル回転で過ごすのを習いとしている。このところ週3回以上通っているゴルフの練習場。今朝は7時からでかけることに。こんな時間に打っている人少ないに違いないという予想は大外れ。退職した熟年ゴルファーで賑わっていて驚いた。さて、昼は国立劇場で愛之助と孝太郎共演の歌舞伎鑑賞教室「鳴神」を夜は劇団四季の「サウンド・オブ・ミュージック」を観る。その間にプールに泳ぎに行ったりして過ごした。

 詳しい感想は後日にして、寸評を少々。歌舞伎鑑賞教室は宗之助の解説で「歌舞伎のみかた」。例によって観客代表の学生を舞台に上げて音楽や約束事を「鳴神」にからめて手際よく説明。なかなか面白く観た。歌舞伎十八番ではあるが愛之助と孝太郎の上方勢で上演。大阪では実現しても、東京では難しい顔合わせではある。仁左衛門の指導があったらしく愛之助は相変わらず小型・仁左衛門という感じだが、孝太郎の雲の絶間姫ともども好演。心配された大きさもあって花道の六方も力強く感じた。白雲坊と黒雲坊が松之助と橘太郎で本興行なみの手堅い配役で楽しめた。

 それしても、「鳴神」には、官能的な場面もあって、学生が多い客席がわいた。先生方もなかなか勇気があるなと思う。七月は「身替座禅」って…。教育上いいのかな?とちと心配。上演時間2時間10分ほどと手頃なので歌舞伎公演の少ない6月の東京にあっては貴重な舞台となった。だってコクーン歌舞伎の「佐倉義民傳」にはラップが登場するそうな…。

 領民のため自ら命を投げ出す男の物語で、農民の苦悩をラップに乗せて語るシーンなどが見どころで、座頭の中村勘三郎(55)は「“思いを伝える”という意味では義太夫もラップも同じです」

 歌舞伎にラップって…。観るのが怖い。まあコクーン歌舞伎だから何をやっても自由だけれどねえ。


 東宝ミュージカルでは、大スター・大地真央のマリアが当たり役だった「サウンド・オブ・ミュージック」をなんと劇団四季が上演。作曲・作詞のロジャース&ハマースタインコンビの最高傑作であることを改めて実感した。冒頭のシーンから涙ポロポロで困る。まさか劇団四季のミュージカルで泣かされるとは思わなかっただけに我ながら意外な反応。

 一番のお気に入りは、第1幕でトラップ大佐と子供達が心を通い合わせるシーンで歌われる「サウンド・オブ・ミュージック」。なんといっても子供達が芝居も歌も上手いこと上手いこと。大いに泣かされました。児童福祉法の規定により21時以降は出演できないので、本当にカーテンコール冒頭以外は子供達が登場しない。そのあおりを受けて東宝版にはあったエルザがらみのナンバーが削除されていたようではある。

 アンドリュー・ロイド=ウェバーのプロデュースした新バージョンということだが、帝劇や日生劇場から比べると東京・四季劇場[秋]のサイズは室内楽的な広さともいうべき観客にとっては贅沢な空間になっていることに感心。最近はどうしても大仕掛けなミュージカルに観客の興味が惹きつけられる傾向にあるが、こうした上質な作品を大切に上演していって欲しいと思った。おすすめの作品だと思います。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。